平成30年度税制改正 財務省から最新パンフレット公開

皆さん、こんにちは。
3月28日に可決成立した本年度の税制改正法案ですが、
「平成30年度税制改正」(平成30年4月発行)のパンフレットが財務省HPに公開されました。

https://www.mof.go.jp/tax_policy/publication/brochure/zeisei18.htm

なお、国際税務関係における主な改正トピックは下記の通りです。

【平成30年度税制改正】

国際税務関係では、恒久的施設(Permanent Establishment: PE)の定義の見直しが行われています。

・代理人PEの定義の見直し

・建設PEの期間要件の見直し

・支店PEの範囲の見直し(倉庫として保管・引渡し業務のみを行う一定の場所の例外)

・租税条約上のPEの定義と異なる場合の調整規定等の整備

https://www.mof.go.jp/tax_policy/tax_reform/outline/

なお、国税庁は、2月16日に発表した新たな移転価格事務運営指針において以下の改正を公表しましたので合わせて参照しておきます。

【移転価格】

新しい事務運営指針において、国税庁は、一定の多国籍企業グループ内役務提供につき、役務提供に係る総原価にその5%を上乗せした金額を独立企業間価格として取扱う「簡易な算定方法」を追加しました。

 ● 追加された独立企業間価格の「簡易な算定方法」とは?

新しい事務運営指針における「簡易な算定方法」とは、一定の多国籍企業グループ内役務提供取引について、企業が役務提供に要した総原価に5%を上乗せした金額を企業と国外関連者間の独立企業間価格とみなす方法になります。当該「簡易な算定方法」は、以下の要件を満たす場合に適用が可能とされています。

 ● 「簡易な算定方法」の適用要件

イ 役務提供が支援的な性質のものであり、企業と国外関連者が属する企業グループの中核的事業活動に直接関連しないこと

ロ 役務提供において、企業または国外関連者が保有し、又は他の者から使用許諾を受けた無形資産を使用していないこと

ハ 役務提供において、当該役務提供を行う企業又は国外関連者が、重要なリスクの引き受け、もしくは、管理又は創出を行っていないこと

ニ 役務提供の内容が以下の業務のいずれにも該当しないこと

・研究開発

・製造、販売、原材料の購入、物流またはマーケティング

・金融、保険又は再保険

・天然資源の採掘、探査または加工

ホ 役務提供と同種の内容の役務提供が非関連者との間で行われていないこと

へ イからホまでに掲げる要件のすべてを満たした企業グループ内の役務提供について、その内容に応じて区分をし、その区分ごとに役務提供に係る総原価の額を従事者の従事割合、資産の使用割合、その他の合理的な方法により当該役務提供を受けたものに配分した金額に、その金額に5%を上乗せした金額をもって役務提供の対価の額としていること。

ト 役務提供の内容を記載した書類等を作成、または、取得し、保存していること

なお、「へ」の役務提供に係る総原価の額には、原則として、役務提供に関連する直接費のみならず、合理的な配賦基準によって計算された担当部門と補助部門における一般管理費等の間接費も含まれます。

 ● 「簡易な算定方法」の利用

今回の改正において、税務調査官は、上記のイからトまでの要件を満たす役務提供について、比較対象取引を選定するのが困難な場合には、比較対象取引を選定して独立企業間価格を算定する原則的な方法に代えて、新しく導入した「簡易な算定方法」を利用することができるものとされています。

この「簡易な算定方法」を利用する場合に適用されるマークアップ率は、5%と定められています。なお、OECD/G20のBEPSプロジェクトにおける議論において、マークアップ率をレンジ(範囲)ではなく5%とすることで合意されたことから、5%がマークアップ率として採用されています。

また、当該、「簡易な算定方法」で独立企業間価格を算定する場合を除き、税務調査官は、当該企業または国外関連者の本来の業務に付随して行われたものについて調査を行う場合には、必要に応じて、原価基準法に準ずる方法(総原価=独立企業間価格)と同等の方法、または、取引単位営業利益法(利益指標は総費用営業利益率)に準ずる方法と同等の方法の適用について検討するものとされています。

・役務提供に関する株主活動の例示として、親会社の株式の上場、親会社による国別報告事項(移転価格文書の1つ)に係る記録の作成等、企業集団の業務の適正を確保するための必要な体制の整備等などが、追加されています。

・事前確認に係る手続に関して、事前確認審査を保留する場合の例示の追加、事前確認の申出から相当期間を経過した場合の取扱いの明確化、事前確認を行うことができない場合の例示の追加、資料の提出期限の明確化が図られています。

https://www.nta.go.jp/law/jimu-unei/hojin/kaisei/180228/01.htm

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この記事を書いた人

株式会社iTPSは、移転価格対応に特化した専門サービスを提供する会社です。翻訳、文書作成、比較対象企業選定、コンサルティングまで、豊富な知識と経験で企業の課題を解決します。国際取引における安心と信頼を支えるパートナーとして、企業の成長を力強くサポートします。

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